嬉しい話とペットロス対策

こんにちは、院長の金井です。

今回のお知らせは、最近もあった嬉しい話とそれに関連したペットロス対策についてお伝えします。
少々長くなりますが、お時間に余裕がある時にご一読いただければ幸いです。

開院してまだ9ヶ月ですが、ありがたいことに当院を信じて転院してくださる末期症状の子も増えてきました。
私たちスタッフ一同「少しでも長生きできるように、飼い主さんと動物たちが少しでも幸せな最期を迎えられるように」との思いで全力で対応しています。

しかしながら、それでも必ずお別れの時はやってきてしまいます。
ありったけの愛情を注いで終末期ケアを頑張ったからこそ、ペットを失った飼い主さんの悲しみ・喪失感は非常に大きいものだと思います。
何も手につかない、ふとした時に亡くなった子を思い出して涙が溢れる、これまでの飼い方を悔やんだり責めたりしてしまう、、、、こういったペットロス症状になる方も多いでしょう。。

私たちも
「しっかり寄り添えただろうか」
「飼い主さんは大丈夫だろうか」
と、常に心に留めています。

そんな折、数週〜1ヶ月ぐらいで新しいペットを迎え入れてまた当院に来て下さる飼い主さんが結構いらっしゃいます。

私はこれが本当に嬉しいんです!

動物をまた飼いたいと思ってくれたこと、当院をまた選んでくれたこと、感謝の気持ちでいっぱいになります!そして、同時にとても安心します。

なぜなら、
「新しい子を迎えること」こそが、飼い主さんの心を癒やす最善のペットロス対策になるからです。

このことは、お別れの間際では「不謹慎」と捉えられかねず、お伝えするのが難しいと常々感じていました。ですので、この場を借りてお伝えさせていただきます。

新しい子を迎え入れた飼い主さんは、よくこう仰います。
「こんなにすぐ飼うなんて、あの子に悪い気がして……」
ですが、私は全然悪いことだとは思いません! むしろ、非常に良いことだと考えています。
(決して「飼育頭数を増やしたい」という欲目ではありません)

新しい子を迎えることには、2つの大きな効果があります。

まず、新しい子を迎え入れると、(子犬・子猫は特に)非常に手がかかるので世話をするのに大忙しになります。そしてペットロスの感傷に浸っている暇が物理的になくなります。これが1つ目のペットロス対策の効果です。

そして2つ目の効果がより重要なのですが、それは『亡くなった子は新しい子と共にまた生き続ける』です!

みなさん、もしも新しい子を飼ったら前の子のことは忘れてしまいますか?

そんなことはないですよね!? 忘れるどころか、

「この子はこうだけど、あの子はこうだったな」
「この癖は同じだね」

と、むしろ思い出す機会が増えるはずです。

漫画ONE PIECEの中にこんなセリフがあります。

人は いつ死ぬと思う・・・・?

心臓を銃で撃ち抜かれた時違う!
不治の病に犯された時… 違う!
猛毒キノコのスープを飲んだ時… 違う!

・・・人に忘れられた時さ・・・!!  by Dr.ヒルルク』

動物も同じだと私は思います。
飼い主さんが覚えていて思い出してくれる限り、前の子は飼い主さんの中で生き続けます。
新しい子の新しい思い出と共にもう一度生きていくことができるんです。

もちろん、これは無理強いするものではありません。 飼い主さんの年齢、環境、経済状況など様々な事情を考慮して新しい子を迎えるかはじっくり判断されるべきだと思います。

ただ、もし新しい出会いがあったなら、どうぞ罪悪感を持たずに一歩踏み出してみてください。 その決断が、飼い主さんと天国のあの子にとっても素晴らしい再出発になると私は信じています。

先日も最愛の子を看取って少ししてから新しい子を迎えた方がいらっしゃって、ちょうどほっこりした気持ちになったばかりだったので、今回このようなお話を書かせていただきました。

長文をお読みいただき、ありがとうございました。

嬉しい話とペットロス対策” に対して4件のコメントがあります。

  1. 八木江利子 より:

    愛犬との別れは突然でした。7歳と元気だったのに本当に辛い別れだったです。愛犬が亡くなり、直ぐ介護していた義父も亡くなりと家族との別ればかりでした。そんな時に保護猫譲渡会で子猫を引き取りました。
    子猫は手がかり大変でしたがまた家族が増え、そして今では猫3匹です。
    愛犬との別れから3ヶ月で猫を引き取りましたが私達家族はよかったと思ってます
    また辛い別れがくると思っていますが家族も猫さん達も幸せな日々が続くよう思っています。

    1. t.kanei より:

      八木様

      心温まるコメントをありがとうございます。

      愛犬ちゃんやお義父様との突然のお別れが重なり、当時はさぞお辛かったことと思います。
      そんな深い悲しみの中、保護猫ちゃんたちを迎え入れ、ご家族皆さまで一緒に乗り越えてこられたのですね。
      飼い主さんと猫ちゃんたちとの間にとても強い絆があるのだなと温かい気持ちになりました。

      「飼い主さんと動物たち1匹1匹に、それぞれかけがえのないストーリーがあるんだな」
      と、そのことを改めて感じ、これからも一つひとつのご家族に寄り添い真摯に診察に向き合っていこう!とまた強く思いました。

      猫ちゃんたちとの幸せな日々が、これからもずっと長く続くことを心より願っております。

  2. 石山 より:

    16歳と6ヶ月の高齢犬で腎不全末期なのに受け入れてもらえ嬉しかったです。
    10日間ほどで虹の橋を渡ってしまいましたが、先生はじめスタッフの皆さんが暖かく寄り添ってくれ私もワンコも救われ、穏やかに見送ることができました。
    それでもペットロスからはなかなか抜け出せず涙する日々でした。
    そんな中出会った子、新しく飼うには早すぎるような前の子に申し訳ないような後ろめたさがあり悩みましたが、周りの後押しもあり家族となりました。
    癒され、家の中も明るくなり家族になって良かったと思っています。もちろん前の子を忘れたことはなくかえって鮮やかに思い出が蘇ります。
    先生のお話を読ませていただき、今もある後ろめたさのような気持ちが薄らぎました。
    ありがとうございます。

    1. t.kanei より:

      石山様

      温かいメッセージをありがとうございます。

      16歳6ヶ月と長生きされたワンちゃん、最期の貴重な10日間を当院にお任せいただきありがとうございました。少しでも穏やかなお見送りのサポートができたのであれば、私たちにとってもこれ以上ない救いです。

      新しいご家族を迎えられて今ふたたび明るく幸せな時間を過ごされていること、そして何より、前の子の思い出が色褪せるどころか「かえって鮮やかに蘇る」というお話を伺い、私としても本当に嬉しい限りです。

      「どうか罪悪感を持たないでください、後ろめたいことなんて決してないんですよ」という私のメッセージを受け取ってくださり、ありがとうございます。あの記事が、少しでもお気持ちを軽くする助けになれたのなら嬉しいです。

      これからも、新しいワンちゃんとの日々が笑顔あふれる素晴らしいものとなりますよう、スタッフ一同心より願っております。

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